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人生を懸けて築いた会社「どう残していくか」を考える(後編)

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あなたの工場は、未来を託せる後継者が決まっていますか? 企業経営を支援する次世代経営コンサルタント集団である株式会社フォーバルさんに取材しました。取引先様向けメールマガジン「なるほど! ナルネット!!」よりコンテンツを紹介します。今回は「事業承継」のお話です。


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「四重苦」を解決する、M&Aによる事業承継のメリットとは?

ナルネットコミュニケーションズは昨年、企業経営を支援する次世代経営コンサルタント集団である株式会社フォーバル(以下フォーバル社)と事業提携を結び、全国の自動車工場の事業承継課題をはじめとする諸課題の解決に取り組み始めました。

周知のように、自動車整備業界は厳しい局面を迎えています。フォーバル社事業承継支援部の寺越基格さんは、自動車整備業界が直面している課題を『四重苦』という言葉で表現しています。

「『四重苦』の一つ目は、若者のクルマ離れや新型コロナウィルスの感染拡大などの影響による経営状態の悪化、二つ目が人手不足、三つ目が特定整備への移行やその背景にある車両技術の急速な高度化、四つ目が経営者の高齢化と後継者の育成問題です。この苦しい局面を乗り切るには、適切な対応が求められます」(寺越さん)

 

株式会社フォーバル

事業承継支援部 寺越基格さん

 

 

諸課題のうち、人手不足とともに大きな問題となっているのが後継者不在の問題です。これは日本のすべての中小企業に共通している課題で、4年後の2025年までに70歳を超える中小・小規模企業の経営者は全国で約245万人(!)に達し、そのうち約半数の127万社が後継者未定の状態にあると試算されています。

こうした状況を踏まえると、中小企業が単独で生き残りを図ることは難しいと言わざるを得ません。フォーバル社の伊佐野豪士さんも「難局を乗り切るために他社と手を組むことを考えるなど、自社だけで環境の変化に対応しようとするのではなく、会社を第三者へ承継することを選択肢として視野に入れるべき」とアドバイスし、「実際に、『M&A』という手法を用いて、第三者への譲渡や承継を考える経営者が増えてきています」と強調しています。

M&A(合併と買収)による承継には、譲渡企業(売り手側)と譲渡先企業(買い手側)それぞれに、主なものとして以下のようなメリット、デメリットがあります。

【譲渡企業(売り手側)】
⭕️メリット
・後継者問題の解決
・株式売却による現金確保および経営者としての利潤獲得
・会社の存続や成長を目的とした他社グループ傘下への加入
・事業の売却による資金確保
・廃業や清算コストの削減

✖️デメリット
・譲渡先が見つかるまでに時間がかかる
・希望した価格で譲渡・売却できないことがある
・譲渡後、従業員のモチベーションが低下する可能性がある

【譲受企業(買い手側)】
⭕️メリット
・市場シェアや企業規模の拡大
・人材や設備、技術、ノウハウ、ブランドなどの獲得
・新規事業の立ち上げにかかる投資額の節約
・事業の多角化

✖️デメリット
・期待していたシナジー(相乗)効果が得られない可能性がある
・従業員のモチベーションが低下する可能性がある
・債務を引き継ぐ可能性がある

中小企業や小規模企業の支援に特化しているフォーバル社は、これまでにも多くのM&Aを手掛けてきたと言います。同社がつないだM&Aの事例として、寺越さんは自動車整備A社(譲渡企業)と大手サービスステーションB社(譲受企業)とのケースを挙げました。

株式会社フォーバル ウェブサイト

経営者保証、担保の提供…「重荷」からの解放で気が楽に

寺越さんによれば、譲渡側企業である自動車整備A社は、経営者の年齢が70歳を超えていて、後継者が決まっていない状態。経営は黒字を維持していたものの売上が年々低下しており、先行きに不安を覚えていた、と言います。

一方の譲受企業である大手サービスステーションB社は、サービスステーションで車検を受注していたものの、自社整備工場ですべての業務を負担しきれず、機会損失が発生していた状態。さらに、人口減少などの影響やエコカーの普及によって燃料油需要の減少が見込まれる中、自動車周辺事業の拡大を模索していたところだったそう。

フォーバル社はこの両社を引き合わせ、M&Aにより、A社はB社グループの仲間入りを果たしました。

「結果として、B社のサービスステーションでも車検業務の受注が可能になったことで、A社の売上はたった数カ月で前年比+20%を計上し、人員も拡大。B社も機会損失を防ぐことができるようになったと同時に、周辺事業の拡大も実現するなど、双方にとってメリットの大きいM&Aとなりました」(寺越さん)

こうした成功事例を聞いて、中には「うちはずっと赤字続きだから、こちらが譲渡を希望しても、どこも興味を持ってくれないだろう」と謙遜する人もいるかもしれません。しかしフォーバル社事業承継部長の山田健一さんは、「長きにわたって事業を営み、顧客や地域に貢献してきた会社は、赤字続きだったとしても必ずとこかに『キラリ』と光る部分を持っています」と否定します。

 

株式会社フォーバル

事業承継支援部長 山田健一さん

 

 

「自動車整備は地域に根差した商売です。もし廃業や事業精算を選択した場合、その地域から雇用や商流が失われ、大きな痛手となります。私たちは、まさにそのような『自社の魅力や価値に気づいていない』工場に1社でも多く救いの手を差し伸べたいと考えています。例えば、広い敷地面積を持っていれば、そこにOBD車検用の設備を導入することを他社に勧めることもできます。弊社は、ひとつでも光る部分を見つけて、それを魅力と感じる譲受企業を見つけるプロフェッショナル。廃業や事業清算を決断する前に、まずは相談してほしい」(山田さん)

M&Aによる事業承継には、事業を存続させる、従業員の雇用を守る、売却により現金を獲得するなどのメリット以外に、何より『経営者を『重荷』から解放するという意義も大きい』と山田さんは付け加えます。

中小企業が金融機関から融資を受ける際、経営者の個人保証や担保の提供が日常的に行なわれていますが、事業承継により「経営者保証などから解放されて『本当に気が楽になった』とスッキリした表情で話される方が多いですね」と、山田さんは目を細めます。

ナルネットコミュニケーションズとフォーバル社の事業承継支援に関する業務提携では、 当初は、ナルネットコミュニケーションズが提携している整備工場のうち、事業承継の課題を抱える整備工場を支援。 そして将来的には、事業承継だけでなくフォーバル社が得意とする中小企業の経営支援ノウハウを、すべての提携整備工場に提供できる仕組みの構築を構想しています。

聞けば、フォーバル社は、整備をはじめとする自動車アフターマーケットに特化した専門チームを擁しているとのこと。事業承継に悩んだり経営支援を必要としている整備工場は、相談を検討してみてはいかがでしょうか。

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(掲載日)2021年7月14日

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