ナルネットの考える取引先の皆様との未来について、弊社代表取締役社長の鈴木隆志にインタビューしました。取引先様向けメールマガジン「なるほど! ナルネット!!」からのコンテンツです。
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こんにちは。ナルネットコミュニケーションズの社長を務めております鈴木です。2021年6月末日をもって、弊社の提携整備工場が1万カ所を突破しました。これもひとえに取引先の皆様の大きな信頼があってのこと、厚く御礼申し上げます。
ご承知のように、弊社はリース車両の受託管理を生業としております。全国に整備工場さんが9万数千ヶ所ある中で、提携させていただいた整備工場が約1万カ所を超えたということは、私ども1社で1割以上を占めていることになります。管理車両台数は約12万台に及びます。
私どもの創業は1978年で、最初は「日本オートリース株式会社」という名の自動車リース会社でした。やがて他の自動車リース会社さんから整備管理のみをアウトソーシングとして受託する業務形態に変化していきましたが、そうなると「日本オートリース」という社名は「リース会社とリース会社が組んでいる」ように見えてしまい、お客様の混乱を招くことが懸念されました。そこで2000年に社名変更を検討し、現在の「株式会社ナルネットコミュニケーションズ」なりました。日本オートリースの頭文字を取って「ナル(NAL)」、そして提携させていただく整備工場のネット網を作るという意味合いで「ネット」です。
社名変更をした頃、提携させていただいた整備工場はたしか2千~3千カ所だったと思います。それが今では1万カ所。感慨深いですね。
しかし、我々は提携工場の数を意識して動いていた訳ではありません。メンテナンス受託台数が増えてきて、自然に提携させていただく整備工場も増えてきた、という感じです。今では、北は北海道から南は沖縄まで広がっています。この伸び率でいきますと、5~6年後には1万5千カ所に達するんだろうなと思います。
リース車両の受託管理というのは、ユーザーがクルマを使われるまでに、素早く整備を完了させることが使命となります。ですから、基本的にユーザーの近くに提携させていただいた整備工場がないといけません。逆に新しいユーザーがすでに懇意にされている整備工場があるなら、そちらの工場さんと新たな契約を結ぶこともあります。お客様にとっての利便性が一番ですので、提携整備工場のネットワークは自然に広がっていくわけです。我々の立場からいうと、ある程度集約する方法もあると思うのですが、やっぱりお客様の使い勝手ですとか、そういったことを重視しますので、お願いする整備工場さんが増えていくことになります。
ところが昨今、整備工場さんの人手不足が深刻になってきました。加えてEVの躍進など自動車を取り巻く環境も変化してきて、自動車整備にも新たな知識や経験が必要になっています。整備工場の皆さんは困っているわけです。
そこで我々は、今まで整備工場の皆さんにお世話になってきた分、ピンチを迎えた工場さんに対して僕たちから何か出来ることはないか、を考えることにしました。提携させていただいた整備工場の「お困りごと」をアンケートなどで吸い上げ、一緒に出来ることを探し始めたところです。
これに伴い昨年、経営理念を変えて「モビリティーズ・トランスフォーマー」を掲げました。「移動の変革者」という意味合いです。ちょっと大それた言い方ですけれども、志は高くということで、移動に関して僕たちが変革者でありたい。クルマが内燃エンジンからモーターに変わろうとしていますし、自動運転も今後進んでいきます。環境が大きく変化していく中で、僕たちの役割も変わっていくはずなのです。
今までリース会社からの整備管理受託をずっとやってきました。つまりクルマを使う人の立場にだけ立っていたわけですが、それに加えて今後は、整備をして頂く工場の皆さんに向けても何かお手伝いはできないのか、を考えていきます。すでにいくつか具体的な行動を始めています。
具体的な行動としては三つあります。一つめは、整備勉強会の開催です。ハイブリッド車が登場したあたりから、かなり車の構造が変わってきました。昔ですと職人さんがエンジンを回した時の回り具合だとか、音とか、試運転してその状況から判断することが多かったのですが、今はテスターにかけて、コンピューターの異常値を発見して故障/修理に対応する時代になっています。そういう変化に対応するために整備工場の皆さんは様々な努力をされていますが、それを助ける意味合いの勉強会を実施しています。
例えば、昨年9月に自動車整備機器メーカー最大手の「株式会社バンザイ」さんと共同でセミナーを開催しました。内容は自動運転支援システムに関するものです。ご承知のように、これらのシステムに用いるカメラやセンサーはとてもデリケートな部品です。事故や故障などで交換する場合、取り付け位置や角度のわずかな差異が問題になり、交換作業後の動作テストが重要になるのです。その理解と実践について提携させていただいた整備工場の皆さんに知識を持っていただこうという狙いです。
二つめは…(後編に続きます)
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(掲載日)2021年9月1日