ニュースルーム提携整備工場1万カ所突破に寄せて ナルネット代表取締役社長 鈴木隆志インタビュー（後編）
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弊社代表取締役社長 鈴木隆志インタビューの後編です。前編では、未来を見据えた三つのトライのうち一つめをご紹介しました。後編では残りの二つをお伝えします。
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三つのトライ、二つめは外国人整備士の紹介です。昨今は我々が整備工場の皆さんに整備をお願いしても、人手不足で請けていただけない事例が見られるようになりました。整備工場の皆さんの「お困りごと」は、我々にとっての困りごとでもあるわけです。そこで、我々が人材派遣会社と提携して、自動車整備人材について一緒に取り組み始めたところです。日本人のなり手が少ないから人材不足になっているわけで、ターゲットを外国人材に拡大することにしました。
いくつもの外国人材派遣会社を検討し、自動車整備工場の現状を把握してくれる3社と提携しました。今はオンラインでのセミナーを実施して、整備工場の皆さんに外国人材のことを知って頂こうという段階です。外国人材の活用には政府の用意した制度の理解や、言葉や生活習慣の違いなど、考慮しなければならない点がいくつかありますが、我々が提携している人材企業はそれらを解決する手立てを提供してくれます。
ここ数ヶ月で提携が固まったばかりですが、この6月には実際に一人の整備従事者を、提携させていただいた整備工場にご紹介することができました。今後の展開が楽しみな取り組みです。
三つめは事業承継のお手伝いです。人材不足と関連しますが、整備工場では高齢化が進んでいます。経営者も世代交代が必要なのですが、これがなかなか難しいのです。
事業承継にも様々な形態があります。例えば経営コンサルタントに入って頂いたり、あるいは合併やM&Aのお手伝いですね。そういう方面を専門にする会社を繋いでいきます。
私たちナルネットコミュニケーションズも、実際に事業承継を経験しました。一昨年にベンチャーキャピタルの「ジャフコ グループ株式会社」にお願いして、今は第二創業のような形で進んでいます。提携させていただいた整備工場の中にも同様の状況のところはあるわけで、我々にお手伝いできることがあればと、取り組んでいる最中です。
提携整備工場とナルネットの未来
自動車は電動化という大きな変革期を迎えています。部品点数は減り、故障も少なくなるでしょう。加えて自動運転が一般的になれば、事故も減っていきます。自動車整備工場にとって、またナルネットにとっても、これらは売上の機会が減少することを意味し、実はとても大きな試練です。提携させていただいた整備工場とナルネットは同じ試練を共有しているのです。共に立ち向かっていかなければなりません。
この変革期に大切なのは「いかに本当のパートナーになれるか」だと思うのです。我々は勉強会や人材紹介、事業継承のお手伝いで利益を得ようとは考えていません。まずは提携させていただいた整備工場に元気になって頂く。そうすれば整備の収容力が増加し、我々の受託台数も増えていくと考えています。
我々は今まで、リース会社などクルマの整備管理をお願いしたい方々の需要を引っ張ってきて、それを取りまとめて整備工場さんにお願いする、という取り組みをしてきました。ところが、急激に自動車を取り巻く環境が変化し始めました。整備業界全体が激流に飲み込まれないように、僭越ながらなにかお手伝いをできないか、というのを模索しているのです。
提携整備工場1万カ所は通過点です。我々はその様の数をどんどん増やしたいのではなくて、その中で元気な修理工場さんの割合を上げるお手伝いをしながら、取扱できる台数を増やしたい。そうすれば修理工場さんも潤い、我々も受託台数を増やすことができるでしょう。そういったことの実現に向けて、様々なトライをしているところです。
提携整備工場の「お困りごと」は我々にとっての困りごとでもあるのです。
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